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そのときをまつ

dsc02062誰もがいつかそのときを迎えると
知ったのはいつのころだっただろう
誰でもいつかは去るときが来ると
聞いたのはどこだっただろう
誰もがいつもそのときをまつ
そのときが近いと誰かが告げたとき
そのときが今日や明日のように
連なる日々の終着として見えてくる
あいまいであることが
これほどまでに
幸せであったとは

無意味な化石

人類の遺跡
遠い未来のある日
誰かがこの痕跡を見つけて
これはなんだろうと想像力をはたらかせる
当時の日本ではこのような不思議な生物がいたのですね

遠い未来の誰かより
今を生きる僕らの方が
きっとこの痕跡が何かを正確に想像できる

そんな風にあらゆるものは
時間を経るほどに
あいまいになるものなのだ

遠すぎる過去ほど

私の行く手を阻むもの

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何を意図して
この缶を置いたのか

行き過ぎる男を
笑うためなのか

過去の愚行が
早朝の道で蘇る

あの路地の塀の上に
置き去りにした缶

あの観光地で
閉じた店先に置いた缶

蹴り上げて
寺の境内に消えた缶

見知らぬ誰かの罪が
自分の罪を暴く

蹴り倒せば
どこからかオニが
出てくるのだろうか

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地平線に向かって歩くと
地平線へたどり着くことはできないが
歩き続けるうちに気がつくはずだ
今立っている場所がいつでも
地平線の上だと

今だと思った瞬間がすぐに
過去になるように

僕たちは今この瞬間だけにしか居られない
過去には戻れないし
今の次の今という未来にしか進めない

僕たちはこの狭い今の上で
昔の今を思い出しながら
次の今について考えている

億万の歯車の向こうで

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そこに歯車があっても
かみ合う別の歯車がなければ
右にも左にも回ることはない

別の歯車があっても
歯がかみ合わなければ
ぎしぎしと音をたてて
互いを傷つけるだろう

いくつ歯車があっても
伝え合う力が使われるのが
はたして意味あることなのか
億万の歯車の向こうで
何を動かしているのか
わからないまま右へ左へ

互いにすり減りながら
誰も知らない目的のために
不安な気持ちまま歯車は回る

気分転換

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歩くのが好きだ
隣町まで買い物に行くのにも
歩いて出かける

寒さに負けじと歩き続け
コートの下で汗ばむほど
一心不乱に歩く

公園の中は特に気分良く
木漏れ日の中で
眩しい光を浴びながら
枯れ葉をカサカサと踏みながら

血液が体中を回って
凝り固まった考えまで
流れていく

 

 

母の背中

病床にある母を思って起きた朝
忙しく過ごすことでの現実逃避
何十年も変わらない一人の食事
日常をこなしながら
自分の老いについて考える
考えてしまう
母の背を思いながら