先日玄関先のランプに来ていたアゲハ蝶をうっかり玄関に入れてしまった。しばらく玄関内照明の下を回っていたが、壁にとまったので数十年ぶりに揃えた羽を人差し指と親指ではさんで捕まえた。
気温が高かったせいかもしれないが指先にほのかな温かみと、壁から引き離す瞬間に想いもしないほどの力強さを感じた。蝶は羽を閉じてとまるので、掴むのはたやすい。二つの指で押さえた時に開こうとする力と、身体をくねらせる力に羽を痛めてしまわないか心配になるほどだった。
玄関を明け蝶を逃がした後、指を見たがりんぷんが付いた様子はなかった。蝶にはさほどダメージを与えないで済んだと少し安心した。そして次の瞬間に頭を過ぎったのは子供ころ捕まえたカブトムシの力強さだった。
生き物に触れること、生きていることを感触として知ることはなんと意味深いのだろう。あの感触は経験でしか知ることが出来ないものだ。人間も含めて自分以外の生き物に触れることの意味をいまさらながら、考えさせられた。
いきるちから
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