イヤホンを忘れただけで

木々の葉を叩く雨音と
傘を叩く雨音
音程やリズムの違いが
重なり合って
グルーブを生んでいる
風のものと思っていた音が
耳が風を受け流す音だと気づき
遠くに聞こえるサイレンの音が
記憶の中のサイレンを
脳が再生しているように思えて
本当に聴こえているのかがわからない
駅近く高架を走る電車の走行音が
見上げるだけで現実だという確信に変わり
寝ぼけた頭が少しだけクリアになる
そんな雨降りの朝

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください