もしも僕が画家だったら
今朝のこの空気を描きたいと思うだろう
雨が洗い流した何かが
再びこの世界を包み込む前に
僕のまわりのすべてを感じておきたい
もしも僕が音楽家だったら
今朝のこの静寂をメロディーにしたいと思うだろう
嵐が去って
小鳥達がさえずり始める前の
一瞬の静けさを休符に
僕のまわりのすべてを
思い出にとどめたい
この世界が光り輝いて見える一瞬
楽しみも悲しみも空腹さえも
この景色の前に霧散して
自分の足音と緩やかな風と
目に飛び込んでくるすべての光が
僕が今ここにいることを確信させる
僕はこの流転する宇宙の一部
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